走っている自転車はなぜ倒れないの?
車体に隠された倒れないための工夫、走っている自転車に働く倒れないための自然現象を紹介・解説する教室です。
[参加対象者]
小学校高学年~大人
[所要時間]
約30分
[実施内容]
- 走っている自転車に生じるジャイロ効果・慣性の法則という自然現象を知ってもらう
- 自転車の構造の中に倒れにくいしくみがあることを知ってもらう
走っている自転車が倒れないのは、乗っている人が倒れないようにバランスを取っているという理由もあります。初めて自転車に乗ったとき、すぐに倒れてしまうのはバランスを取ることができていないからです。
今回は科学という視点から考える内容になっていますので、バランスをとる練習は実施しません。
[内容の詳細]
1.タイヤを転がしてジャイロ効果や慣性の法則とは何かを知ってもらう
- タイヤを立てて手を離す
- タイヤを垂直にして、力をあまり入れないで転がす
- タイヤを垂直にして、力を入れてタイヤを転がす
- タイヤを少し傾けながら、力を入れて転がす
タイヤが傾くと傾いた方向に進む → ジャイロ効果の説明 → なぜ倒れないかの説明 → 厚紙を使ってなぜ傾いた方向に曲がると倒れにくいかの説明
車輪が回転しない → ジャイロ効果は生じない
回転している車輪が傾くと傾いた方向に曲がる → ジャイロ効果がどういうものかを 体験 → なぜ走っている自転車は倒れにくいかの説明
2.回転台の上に乗り、回転した車輪を傾けてジャイロ効果を体験によって実感してもらう
- 回転台に乗り、回転していない車輪を持つ
- 回転台の上で車輪を回転させ、左右に傾ける
回転している車輪が傾くと傾いた方向に曲がる → ジャイロ効果がどういうものかを体験 → なぜ走っている自転車は倒れにくいかの説明
3.ハンドル付車輪をいろいろな角度にして押してみて、前ホークの角度の違いによるハンドル操作 と進み方の違いを知ってもらう
- オフセットのないハンドル付車輪をいろいろな角度に傾けながらゆっくりと押す
- オフセットのあるハンドル付車輪をいろいろな角度に傾けながらゆっくりと押す
ホークを傾ける → フラつかないで進む → 倒れにくいことを説明
オフセットを付ける → 傾いた方向にハンドルが曲がる → 倒れないで前に進みやすいこと・ハンドル操作か楽であることを厚紙を使って説明
4.同じ大きさ・型でヘッド角とオフセットを変えた種々の自転車を乗り比べてもらう
- ヘッド角80度の自転車・ヘッド角67度オフセットなしの自転車・ヘッド角67度オフセットありの自転車を乗り比べて運転のしやすさを体験してもらう
ヘッド角67度オフセットありの自転車が一番乗りやすい → 前に進みやすく、傾くとハンドルが傾いた方向に曲がるので倒れにくくなる → 自転車の構造に倒れにくいしくみがどこにあるかを説明